相続放棄

相続放棄

相続放棄とは

相続放棄とは、被相続人の財産を一切引き継がないこととする手続きのことです。
相続をすると、被相続人のプラスの財産（不動産・預貯金など）だけではなく、マイナスの財産（借金・保証人の地位などの負債）も、引き継ぐことになります。
生前に、被相続人が金融機関や消費者金融から借り入れをしていたり、知人の連帯保証人になって保証債務を負っていたりした場合は、その債務も相続で承継することになってしまいます。

そのようなマイナスの財産を相続したくないというときは、相続放棄の申請をして、借金を引き継がないようにすることができるのです。
 

相続放棄の効果

相続放棄をすると、その相続人は、最初から相続人でなかったものとみなされることになります。
つまり、被相続人名義のプラスの財産も、マイナスの財産も、一切を相続しないという扱いになります。
なお、生命保険に入っていてその死亡保険金を受け取るという場合は、相続財産扱いにならない場合もありますので、詳しくはお問い合わせください。
 

相続放棄の注意点

相続放棄の注意点は、大きく分けて二つあります。
 

相続放棄は3か月以内に

相続放棄は、被相続人が亡くなったことを知ってから3か月以内にしなければなりません。
3か月というと期間があるような気がしますが、被相続人の葬儀や法要、役所関係の手続きなどを行っていると、3か月はあっという間にきてしまいます。
被相続人に借金があり、相続放棄を考えたいという方は、遅くとも四十九日が過ぎた時点では専門家にご相談に行くようにしてください。
 

単純承認で相続放棄できなくなる

相続放棄のもう一つの注意点は、相続の単純承認です。
相続放棄は、相続を「承認」つまり、自分が相続をするということを表明するような行為をすると、それ以降相続放棄をすることができなくなります。
たとえば、被相続人の財産を売却したりすると、それは相続をしたとみなされるため、以後相続放棄ができなくなりますので、注意してください。
相続放棄を検討している場合は、相続財産には触らずに、まずは専門家に相談するようにしてください。